後期研修・呼吸器外科専門医研修のキャリアプラン

初期研修後に入局の場合、卒後3年目~5年目は、東京医科歯科大学外科専門プログラム(消化器・一般外科、心臓血管外科、呼吸器外科、救命救急センターと50を超える連携病院が一体となり、外科医として必要な基本的診療能力・症例経験を習得するプログラム)に入ってもらいます。

東京医科歯科大学外科専門プログラム

呼吸器外科専門医研修

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呼吸器外科医の教育には他の診療科に比して多くの経験・長い時間が必要です。若い間に少しでも多くの経験をすることが一番大切で、大学病院・関連病院以外にも研修協力病院として国立病院機構姫路医療センター、愛知がんセンター、埼玉県立がんセンターなど全国有数のHigh volume centerでの呼吸器外科研修も行わせていただいています。

並行して各専門医(下記)の取得ができるように指導します。卒後6年目以降、大学院へ入学し、臨床研修中に生じた疑問・興味を研究にて解決し、医学博士取得を勧めています。医学博士取得後は大学スタッフとなり更なるキャリアアップを進めていきます。

日本外科学会 外科専門医

日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医

呼吸器内視鏡学会 呼吸器内視鏡専門医

卒後3年目 東京医科歯科大学外科専門プログラム連携施設で一般消化器外科研修を1年間行ってもらいます。
日本外科学会 外科専門医取得のための術者症例・経験必須症例を経験してもらいます。
卒後4年目

Junior residentとして、大学病院で呼吸器外科の基本的な開胸・閉胸・胸腔ドレナージ、術前・術後周術期管理を習得します。
4月~手術では胸腔鏡手術でのカメラワークの習熟、開胸手術での第一・第二助手のトレーニング
5月~胸腔鏡下肺部分切除術術者
9月~胸腔鏡下肺葉切除術術者

●各研究会・学会での発表、論文執筆を行います。
●外科専門医取得に不足している呼吸器外科以外の症例をこの1年間で取得します。

卒後5年目以降 手術件数が多いhigh volume centerである関連病院や研修協力病院などの関連施設にて2年間以上、充実した多岐にわたる呼吸器外科手術経験を積みます。
卒後7年目以降 Senior residentとして大学病院にて病棟の中心となり、同時に大学院での研究を開始します。
卒後10年以降

大学院卒業し医学博士取得後、大学助教となり主治医・責任術者となります。Junior resident・Senior residentや学生の指導的立場となります。
さらに、
●Junior residentを第一助手として通常の肺葉切除などを安全に短時間で行える術者
●術前治療後の手術、気管・気管支形成、血管形成、胸壁合併切除のなどの拡大手術、
completion lobectomy/pneumonectomyなど高難度手術の術者
●術中トラブル(血管損傷など)への確実な対応・リカバリーができる術者
などができるように主治医・術者となってもらっています。

また、研究や臨床留学を希望する場合には国内外含めて行ってもらいます。