Genderlessな医局づくり

患者さんにベストの医療を尽くすためにも外科はチーム医療、特にその雰囲気が一番大切です。

本人や家族の体調不良、個人的事情による急な勤務調整には男女関係ありません。
東京医科歯科大学呼吸器外科学講座では、開局当初よりGenderlessで働きやすい医局づくりを心掛け、急な早退・欠勤も“遠慮せず申告”、チームで助け合っています。

Genderlessな医局

・教室員21名中、8名が女性医師
・関連施設 2病院の部長が女性医師

当医局では2010年に卒後4年目の女性医師が入局し、その後も多くの女性医師が呼吸器外科医目指して仲間になっています。常にチーム内に女性がいることによりチームとしての協調性が高まり、雰囲気が和らぎ、きめ細やかな診療、病棟スタッフとのより良い関係性が得られていると思います。2013年には卒後2-3年目に産休を取る医師もおり、非常によいロールモデルになっています。2023年現在、女性外科医8名、5名が子育て中です。

産休・育休もGenderless

今までに産休取得者は女性5名、男性育休取得者は1名で、臨床従事中に産休・育休を取得したのは5名です。4名は産休から復帰後の生活パターンを本人と相談し、勤務先を早退休暇の融通が利きやすい大学勤務にしています。勤務体系(勤務日数や勤務時間、当直の可否など)も本人と相談して行い、受け持ちや術者・学会発表なども平等にしています。関連病院部長で、産休前の体調不良の期間は週2名の呼吸器外科専門医を手術指導として派遣、産休の間は大学教員を急遽部長として派遣し、現在は完全に仕事復帰しています。産休後の復帰時期に関しては本人の希望を優先していますが当医局は臨床・外科手術への意欲がある女性医師ばかりで全員早期復帰しています。

産休・育休や大学院後の臨床復帰

外科医にとって長期間手術をしなくなるのは非常に不安です。臨床復帰後は手術の堪・自信を早く取り戻し、やりがいのある仕事と感じられ、外科医のモチベーションを保つことが肝要です。当医局では復帰後、術者として“手術の感”を早く取り戻しさらに高難度手術ができるように全面的にサポートしています。


当教室員5名と27th European Conference on General Thoracic Surgery(June 2019, Dublin, Ireland)にて発表